2020-05-20
ストラヴィンスキー『どちらがお好き?』
イーゴリ・フョードロヴィチ・ストラヴィンスキー(1882-1971)はロシア生まれの作曲家・指揮者・ピアニストです。30代でパリに移り住み、晩年はニューヨークへ、そして死後はヴェニスのサン・ミケーレ島の墓地に今もなお眠っているという足跡が物語るように『ロシアの作曲家』とも純粋に言い切れない、独特な世界観を持っています。バレエの演出家ディアギレフの依頼を受けて作曲した『火の鳥』『ペトルーシュカ』『春の祭典』などが有名ですね
そんなストラヴィンスキーがパリに住んでいた頃、ディアギレフに「ペルゴレージ(18世紀前半に活躍したイタリアの作曲家)の楽曲を使ってバレエ作品を作りたいんだけど、18曲、編曲してくれない?」って依頼されたそうです。(って、直接聞いた訳じゃないんだけど(笑))それで書かれた『プルチネッラ』というバレエ作品(・・・ちなみに、舞台美術と衣裳を担当したのはパブロ・ピカソだったらしい)の中から8曲取り出して管弦楽用に編曲し、更に5〜6曲取り出してヴァイオリン&ピアノ用、チェロ&ピアノ用、に編曲しているんですが・・・
なーぜーか?バイオリン&ピアノ用は2パターンあるのです。。。
組曲の中の2曲目が『セレナータ』という美しい曲なのですが(おそらく、どこかで耳にしたことがあるんじゃないかな?)
ちょっと弾き比べてみました
1、ストラヴィンスキー自身による編曲。『ペルゴレージのテーマによる組曲』より’セレナータ’(1925年)
2、仲良しのバイオリニストと一緒に編曲したバージョン。『イタリア組曲』より’セレナータ’(1933年)
みなさまは、どちらがお好きですか?
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